ー尊い命と引き換えに平和とはなにかを、今、考えてみるー
2023年に劇場公開された日本映画(松竹)で、作家汐見夏衛さんのベストセラー小説を実写化した作品です。現代から太平洋戦争末期の日本にタイムスリップした女子高生と、出撃を間近に控えた特攻隊員たちとの暖かくも切ない心の交流を描いた作品で、観客の心に平和の尊さと命の大切さを強く訴えています。
公開当時、私は映画館でこの作品を観ましたが、登場人物たちの悲しい運命を目の当たりにして、不覚にも泣いてしまい、ラストシーンではそれぞれの思いを胸に飛び立っていく特攻兵たちの潔くも美しい後姿を見送りながら、観終わった後もしばらく席を立てませんでした。
この作品は公開当時、累計で350万人以上が劇場に足を運んだと言われており、特に若い人の間では「追い花」するという社会現象が起きるほどのリピーターが続出したとされています。
ではなぜこの物語がこれほど多くの観客の心を捉えたのでしょうか。私が思うに、登場人物たちの過酷な運命もさることながら、一番の理由はこの物語がフィクションであり、またタイムスリップ物であるにもかかわらず、時間の巻き戻しによる安易なハッピーエンドを選ばずに、淡々と特攻隊という史実を元に忠実にストーリーを構成したことにあるのだと思います。だからこそ、これだけたくさんの観客の心に突き刺さり、さらには若者の間で「追い花」するという社会現象まで起きたのではないでしょうか。
現代に生きる若者たちは劇場で主人公の女の子同様、戦争の疑似体験をすることで、彼ら(もしく彼女ら)の心の中に自分たちの世代では到底、思いもつかない「反戦」というキーワードが生まれたのではないかでしょうか。
尚、この作品はamazon primeで鑑賞することができます。また今年、続編の公開が予定されています。そちらの方も楽しみですね。

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